出雲大社本殿の大屋根に伝統工芸技法で雨漏り防止対策 (産経新聞)

 約60年ぶりの「平成の大遷宮」に伴い、国宝・本殿の大屋根修理が行われている出雲大社(島根県出雲市)で、檜皮葺(ひわだぶき)下に、「刻苧(こくそ)」と呼ばれる漆器作りなどの伝統工芸技法が使われていることが18日、わかった。神社建築では珍しい技法だが、雨漏りを防止する目的で使用されていたとみられ、建築専門家や関係者らから注目を集めている。

 刻苧は、生漆(きうるし)に刻んだ麻や木粉を混ぜ、漆器の素地の合わせ目や割れ目をふさぐ充填(じゅうてん)剤として使われる伝統工芸技法。

 檜皮(厚さ約30〜90センチ)下の野地板と目板の継ぎ目などに幅約1センチ、深さ6ミリ前後に約30センチ間隔で埋め込まれていた。埋め込んだすき間の総延長は約800メートルにもおよび、膨大な量の漆が使われたとみられる。現在の本殿が江戸中期の延享元(1744)年に建立された際に使用された可能性が高いという。

 屋根修理は延享以来、今回で4回目になるが、記録には残っていなかった。9月から大屋根の檜皮をはぐ作業をしたあと、設計監理する文化財建造物保存技術協会の今井成享所長らが突き止めた。

 全国各地の社寺に詳しい今井所長は「下地に野地板が三重に張り、継ぎ目には漆を埋めるなど二重三重にも雨漏れの対策をしている。当時の職人たちの丁寧な仕事ぶりが垣間見え、日本木造住宅の原点を伝えている」と話す。

 一方、文化庁文化財部の村田健一・主任文化財調査官は「昭和28年の遷宮記録にもなく貴重な発見。今後の調査も期待でき、日本を代表する神社建築の大社造の全容を解明してほしい」と期待を寄せている。

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